診療科・部門紹介

リハビリテーション・発達支援部

第1 基本方針

  • 当院に入院,通院する病気又は障害児・者を対象に,個々の状態やライフステージ,ニーズに合わせて評価を実施し,早期からのリハビリテーション治療を行う。
  • 他部署とのチームアプローチを実践する中で,個々の持つ潜在能力が生活の中で発揮でき,本人と家族が安心して生活できるよう支援する。

第2 運営体制

実施体制
(1)組識的位置付け

 リハビリテーション科として1診療科とし,発達支援部は医療技術部の中に位置する。

(2)対象診療科

 全科を対象とする。

(3)依頼から開始までの流れ

 主治医からリハビリテーション科医および神経科医への依頼があった場合,またはリハビリテーション科医師及び神経科医師,形成外科医師,整形外科医師が独自に診察を行い,個々の状態に応じて,理学療法,作業療法,言語聴覚療法,摂食機能療法,各種検査の中から必要な処方を出す。例外として,他科からの直接の依頼も受ける(聴力検査等)。処方箋を受けて担当者を決め,医師の指示に基づき脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ),運動器リハビリテーション料(Ⅰ),呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ),障害児リハビリテーションの基準で個別のリハビリテーション及び,摂食機能療法,各種検査(知能検査,聴力検査等)を実施する。

(4)会計方法

 実施伝票を発達支援部で電子カルテに打ち込み,医事課で処理する。

業務内容
(1)リハビリテーション技術の提供
  1. 発達への支援
     心身に発達の遅れや障害を有する児・者に対し,ライフステージに応じた,リハビリテーション治療,発達評価や援助,家族支援を実施する。
  2. 病気で入院する児・者への支援
     手術や保存療法等の治療を目的に入院する児・者に対し,術前・術後のリハ,廃用症候群等の二次障害の予防を目的とした支援を実施する。
  3. 生活環境調整への支援
     病院,家庭,学校等の在宅生活での物理的,人的環境について,補装具作製時の援助も含めて支援を実施する。
(2)院内でのチームアプローチ,地域との連携の実施

 入院している児・者については,個別支援会議やリハカンファレンス等を行いながら,チームアプローチを行う。また,退院後或いは外来通院している児・者については,地域関連機関と連携しながら支援を実施する。

(3)車いす等の管理

 治療上必要となる場合や本人用に作製する前の試乗用としての車いす,バギー,座位保持装置,歩行補助具の調整,管理を実施する。

(4)実習生,研修生の受け入れ

 県内では唯一のこども専門のリハビリテーション施設として,リハビリテーション養成校の実習生や地域でこどものリハに係るスタッフ研修生を受け入れる。

研修

 医療技術の進歩,高度情報化社会といった流れの中で,家族の発達支援に対するニーズは幅広く,多様化してきている。さらに,児・者や家族に対して適切な支援や援助を提供していくためには,常に新しい知識や技術を学んでいくとともに,より効率的・効果的な関わりを目指していかなければならない。スタッフの知識技術向上を目的に,部内での症例検討会,勉強会の実施と,院内・院外での勉強会,各種研修会の参加を計画的に実施する。

第3 各種療法

理学療法科 業務内容
(1)業務内容
  1. 中枢神経疾患や発達の遅れのある児・者に対する理学療法の実施
  2. 治療目的で(手術・急性疾患など)入院した児・者に対する理学療法の実施
  3. 生活環境調整
(2)理学療法の実際
  1. 中枢神経疾患や発達の遅れのある児・者に対する理学療法の実施
    • 脳性まひなどの中枢神経疾患,発達の遅れや運動障害のある児・者に対しては,個々の状態に合わせて,遊びや生活に必要な粗大運動能力の向上や運動経験の拡大,日常生活動作能力の拡大,退院後の生活に向けた環境調整などを実施する。また,重度障害の児・者に対しては,前述の内容に加えて,全身状態の改善(呼吸・嚥下障害),姿勢管理(ポジショニング),変形・拘縮予防のための理学療法を実施する。
    • 低出生体重児およびハイリスク児に対しては,発達評価,発達支援,姿勢管理(ポジショニング),呼吸機能や哺乳機能の改善をはかりながら,理学療法を実施する。
  2. 治療目的で(手術・急性疾患など)入院した児・者に対する理学療法の実施
    • 骨・関節系疾患は,運動療法を中心に,関節可動域・筋力の改善や姿勢(座位・立位)・歩容の改善,バランスや歩行能力の向上などを目的とした訓練を実施する。
    • 呼吸器疾患や急性疾患は,発症後早期からリスク管理のもとに呼吸理学療法,早期離床の促進,二次的合併症の予防のための訓練を実施する。
    • 入院が長期にわたり臥床・安静・免荷治療が必要なこどもに対しては,身体機能・精神活動の低下による,二次的障害の防止に努める。
  3. 生活環境調整
     個々の生活環境や状態に合わせて,補装具・車椅子・座位保持装置を作製する際の情報提供や作製支援および,退院後の生活に向けた環境調整を実施する。
作業療法科 業務内容
(1)業務内容
  1. 感覚・運動発達への支援
  2. 学習基礎能力への支援
  3. 心理・社会的発達への支援
  4. 日常生活及び日常生活関連活動技能への支援
  5. 身体や手,目の使い方など身体機能の発達,改善への支援
(2)作業療法の実際
  1. 感覚・運動発達への支援
     見る,聞く,触れる,揺れを感じるなどの感覚刺激や粗大運動,姿勢調整,巧緻動作の発達を促し,遊びや生活動作などの目的的な動作の中で発達段階に応じた感覚運動経験を積み重ねられるよう援助する。また,道具をうまく使えない子どもや動作がぎこちない児・者に対し,様々な感覚刺激を利用して身体のイメージが実感できるように促す。
  2. 学習基礎能力の発達への支援
     学習につまずきや遅れのある児・者に対し,感覚刺激への適応力や模倣・弁別課題,因果関係などの知覚・認知面の発達を促す。
  3. 心理・社会的発達への支援
     遊びや作業活動を通して情緒の安定や自尊心の向上,達成感,対人関係の広がりなどを援助する。
  4. 日常生活及び日常生活関連活動技能への支援
     身の回りのことを自分で行うための技能の獲得やその基礎となる能力を伸ばすように援助を行う。また,個々の機能やニーズに合わせた生活を助ける道具の紹介や作製および必要に応じて補装具(車いすや座位保持等)の作製を援助する。
     家庭や保育,学校生活をよりよく過ごすための環境調整を援助する。
言語聴覚療法科 業務内容
(1)業務内容
  1. コミュニケーションの発達援助
  2. 摂食・嚥下に関する援助
  3. 諸検査
(2)言語聴覚療法の実際
  1. コミュニケーションの発達援助
     言語面の評価のみならず発達心理面,認知面の検査を実施し,合わせて行動観察を行う。その評価に基づき,現在の問題点を把握しプログラムを作成し,直接的アプローチを行う。間接的アプローチとして,家族などに対して環境調整も実施する。
  2. 摂食・嚥下に関する援助
     家族から主訴,食に対する考え方や食習慣など情報収集を行い,実際の食事場面の観察を通して,介助の仕方や食事姿勢,食形態などを確認する。口腔機能検査や認知機能の発達なども考慮し問題の整理を行う。また必要に応じ,医師が行う嚥下造影検査に参加する。それらを踏まえて環境調整を含めたアプローチを実施する。
  3. 諸検査
     オーダーに応じ言語検査・発達検査・知能検査・聴力検査・鼻咽腔閉鎖機能検査等を実施する。
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