診療科・部門紹介

循環器科

外来週間担当表

 循環器科は医師患者ともに主に東北大学病院から移行する形で2005年4月に開設されました。あらゆる分野の小児循環器疾患の診療を行っています。循環器科では年間約300件のカテーテル検査、循環器科と同時に開設した心臓血管外科では年間約150件の心臓手術をこなしており、臨床的には当院が中心となり大学病院や市中病院と連携して県内外の患者さんの診療にあたっています。

診療内容

 週3日(月火木うち月曜は新患)の外来診療と週3日(月水金)の心臓カテーテル検査を軸に病棟ICU管理、心エコー検査にとスタッフは大忙しですが症例も豊富なため研修も充実しています。
 循環器の入院患者が利用する病室、手術室、ICU、NICU、心臓カテーテル検査室がすべて同じ階(3階)で連絡しており、患者さんの移動の負担が少ないのみならず、これからのハイブリッド治療などにむけ大きなメリットがあります。また最新機器が投入されており、カテーテル治療や胎児エコーなど最新の治療に対応しています。2013年よりアンプラッツァー心房中隔欠損閉鎖術の認定施設として毎週木曜日に同治療を行っています。また胎児心臓超音波専門施設にも認定されています。

よくある疾患

先天性疾患
    • 心室中隔欠損症
       生まれつきの心疾患で最も頻度の高い病気で欠損の位置と大きさで経過が異なります。小さなものは自然閉鎖が期待できますが、大きなものでは乳児期から症状が出て早期の手術が必要となります。

    • 心房中隔欠損症
       心室中隔欠損と異なり小児期には症状が出にくいのですが、欠損孔の大きいものは診断がついていれば就学前に治療を行います。最近は半数以上の例でカテーテル治療が可能となってきています。

    • 動脈管開存症
       生後間もなくに閉じるはずの管が残る病気ですが、血液の漏れ(シャント)が多いものでは早期に症状が出る可能性があります。新生児期をこえるとカテーテルで治療できることが多い病気です。

    • ファロー四徴症
       チアノーゼが出る代表的な疾患です。生後まもなくに肺血流のバランスをとるための手術が必要となることがあります。根治手術は少し大きくなってからで、体重7〜10kgを目安に行います。

    • 肺動脈閉鎖症
       心室中隔欠損を伴う場合と伴わない場合で経過が大きく異なります。伴わない場合は3回がかりで2才頃のフォンタン手術をめざすことになります。

    • 完全大血管転位症
       生後まもなくからチアノーゼと心不全が出る病気ですが、条件が合えばすぐに大血管スイッチ手術(ジャテン手術)を行い一度で治します。

    • 総肺静脈還流異常症
       新生児期からチアノーゼの出る病気で見つかるとすぐに修復手術を行います。修復部が術後狭窄をおこしてくることがあり、再手術が必要となることがあります。
後天性疾患
  • 急性心筋炎
     ウィルス感染によるものが最も多く、ふつうの夏風邪をひいた後等に心不全症状が出現して診断がつきます。重症例では生命の危険がありますが、急性期をのりきると心機能が改善することが多い疾患です。

  • 心室性期外収縮
     最もありふれた不整脈で大半のものは治療の対象になりません。連発するものや運動で誘発されるものは要注意として経過観察を行います。

  • 川崎病性冠動脈瘤
     川崎病の合併症としておきる冠動脈瘤は今ではきちんと管理をすると突然死のリスクもほとんど無くなりましたが、ちゃんとした経過観察が必要です。

Q&A

Q.新生児:生後先天性心疾患が見つかり、家ではふつうどおりで良いと説明されていますが、泣かせたままにしていても大丈夫なものでしょうか。

A.
 いわゆる発作をおこす疾患でなければ(その場合は通常主治医から説明されると思います)、常識的な範囲で泣かせたままでも大丈夫です。あまり泣かせないように神経質に育児をするとそれが習慣になってわがままな児にしてしまう心配もあるかもしれません。

Q.乳児:心臓に小さな穴が開いているので虫歯にだけは注意と言われていますが、具体的にはどうすれば良いのでしょう。

A.
 先天性心疾患の多くがそうですが、たとえ軽症の心室中隔欠損であっても血流の乱れを生じる箇所で心内膜が損傷して菌が付着しやすくなると言われています。菌が心内で増殖すると、感染性心内膜炎という大病になる可能性があります。特に虫歯を放置して奥深くまで感染するとその処置などの際に菌が血液中にばらまかれることがあり、菌付着の原因となります。歯が生えはじめたら歯科での定期検診をお勧めしています。

Q.小学生:ときどき心臓のあたりをおさえて強い痛みを訴えます。おさまるとけろっとしているのですが、心臓が悪いのでしょうか。

A.
 他に全く随伴症状が無く短時間に胸だけを痛がる場合はほとんどが心臓病では無く特発性胸痛といわれるもので心配ありません。ただし稀に肺がパンクする病気(気胸)が見つかったりすることもあるため、心配な場合は近医受診をお勧めします。

Q.中学生:乳児期に心臓手術を受け現在外来通院中ですが、修学旅行で飛行機に乗っても大丈夫でしょうか。

A.
 大半の心臓病では問題となりませんが、飛行機内は路線にもよりますが気圧が少しだけ低めになり、万が一具合が悪くなったときもすぐには病院に行けないため、高度チアノーゼの患者さんや高度肺高血圧の患者さんでは主治医の同伴ないし許可が必要となり航空会社に届け出もしなければなりません。

Q.高校生:現在こども病院通院中ですが大人になったらどうなるのでしょう。

A.
 心臓病の患者さんも大人になると動脈硬化の問題や成人病として糖尿病高血圧など様々な内科的な問題が生じてきて小児科医の苦手な分野の専門家が必要となります。こども病院では18才になった時点で東北大学病院の小児科に移行し、少しづつ循環器内科の主に「成人先天性心疾患外来」へ移るようにしています。

ドクター紹介

田中 高志 たなか たかし
職名科長
診療領域・専門領域小児循環器
資格等東北小児心臓病研究会 幹事
宮城川崎病研究会 幹事
小児科専門医
日本小児循環器学会専門医
東北大学医学部小児科臨床准教授
日本胎児心臓病学会 幹事
日本小児心筋学会 幹事
小澤 晃 おざわ あきら
職名部長
診療領域・専門領域小児循環器
資格等東北小児心臓病研究会幹事
木村 正人 きむら まさと
職名部長
髙橋 怜 たかはし りょう
職名医長
矢尾板 久雄 やおいた ひさお
職名医師
前原 菜美子 まえはら なみこ
職名医師(フェロー)
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