診療科・部門紹介

整形外科

外来週間担当表

 整形外科は小児の運動器疾患を対象にした外科系診療科です。手術を治療の柱として診療を行っていますが,意外なほど切らない治療が多いのも整形外科の特徴です。とくに小児整形外科診療はストレッチ,ギプス,装具など痛みを伴わない治療が多く,理学療法や作業療法といった小児のリハビリテーションもそのような保存療法に含まれます。一方,必要になれば積極的に手術療法を選択することになりますが,成長期の骨格は常に変化のなかにあるため,どの時期に,どの方法で,その時点ではどの程度まで手術で対処するのか,その判断が最も重要になります。骨格の成長完了までに複数回の治療が必要になる疾患もありますが,最善の治療結果を目指して,ご本人ご家族と一緒に丁寧に粘り強く診療して参りますのでご支援いただければ幸いです。

当科の特徴的な治療方法をご紹介します。

先天性内反足へのポンセッティ法

 変形した足をやさしくストレッチした後にギプスで治療します。これを数回繰り返して矯正できたら装具治療に変更します。

先天性股関節脱臼へのリーメンビューゲル法

 超音波検査(エコー)の後にベルトでできた装具で治療します。しばらくは終日ですが安定したら段階的にはずすようになります。

ペルテス病の装具療法

 からだの中で死んでいる骨が吸収された後に骨が生き返るまでにたいへん時間がかかり,辛抱強く治療することが大事です。はじめは脚の牽引,ギプス治療を行い,関節が柔らかくなったら装具治療へ変更して骨の完全な再生を待ちます。

脳性麻痺へのボトックス治療

 膝が曲がりつま先立ちなど上手に歩けない脚では屈伸の筋肉のバランスが崩れている場合があります。ボトックスの注射は緊張した筋を柔らかくして脚のバランスを元に戻すように治療します。

四肢変形への変形矯正手術

 骨や関節の変形がある場合に矯正手術が必要になる場合があります。変形の種類・程度や年齢により多様な手術がありますが,最小限の侵襲で最大限の効果が得られるよう,十分な時間をかけて検討して参ります。

四肢短縮への骨延長手術

 ご自身の組織再生能力を利用して,骨をどこからも取らずに,骨を伸ばす手術はかつて整形外科医の夢でした。わたくし達は15年以上前からこの治療法を導入し多くの経験を重ねてきました。

足部変形への矯正手術

 先天性や麻痺性などの足部変形のなかで治りにくい変形があるのは事実です。しかし,成長完了前に足の形を整える必要があります。そのような足部変形へは骨切りや筋腱の手術を組み合わせた複雑な手術を用意しています。

麻痺性疾患への筋腱解離術と腱移行術

 脳性麻痺や二分脊椎では変形や脱臼などへの手術が必要になる場合があります。宮城県拓桃医療療育センター60年の歴史のなかで筋腱を延長する手術や腱を移行する手術を経験してきました。

各種の装具療法

 装具療法の意味には大きく2つあり,ひとつは体を支える力を補う意味,もうひとつは筋肉のバランスの崩れや骨格の変形を治療・進行抑制の意味があります。毎日のことで手間がかかりますが,日々成長を重ねる小児では大事な治療法です。

主な対象疾患

いわゆる小児整形外科疾患

 先天性股関節脱臼,先天性内反足,筋性斜頚,ペルテス病,大腿骨頭すべり症,ブラント病,O脚,X脚,内また,小児外反扁平足,側彎症

四肢変形・脚長不等

 片側肥大症,片側萎縮症,骨折後四肢変形,骨端線損傷による四肢短縮・変形,先天性四肢変形・短縮

骨系統疾患

 骨形成不全症,軟骨無形成症,くる病,骨幹端異形成症,脊椎骨端異形成症,多発性骨端異形成症

小児神経疾患

 脳性麻痺,二分脊椎,分娩麻痺,シャルコー・マリー・トゥース病,神経線維腫症

ドクター紹介

落合 達宏 おちあい たつひろ
職名整形外科科長 兼 療育支援室長
資格等東北大学臨床准教授
東北大学医学部非常勤講師
日本整形外科学会専門医・指導医・小児整形外科委員
日本リハビリテーション医学会専門医・指導医
所属学会・役職日本小児整形外科学会(評議員)
日本脳性麻痺の外科研究会(幹事)
日本二分脊椎研究会(世話人)
日本小児股関節研究会(幹事)
日本足の外科学会(評議員)
日本靴医学会(評議員)
日本ボツリヌス治療学会(理事)
水野 稚香 みずの ちか
職名部長
資格等日本整形外科学会専門医
日本リハビリテーション医学会専門医
日整会リウマチ認定医
産業医
小松 繁允 こまつ しげまさ
職名医長
資格等日本整形外科学会専門医
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