診療科・部門紹介

アレルギー科

外来週間担当表

 日本アレルギー学会アレルギー専門医教育研修施設となっており、宮城県内外を問わず,患者さんをご紹介いただき,対応しております。また,さまざまな病気・合併症を持った患児のアレルギー疾患にも対応しております.診療内容は,検査,薬物療法,生活指導,環境指導など多岐にわたる診療を行っています。

 食物アレルギー患者に対する食物負荷試験は,2017年度は延べ1107例で施行しており,積極的に行っています。食物負荷試験の結果をもとに管理栄養士による栄養指導を行っています。さらに,経口免疫療法(経口減感作療法)にも取り組んでおり,食物除去を余儀なくされていた患者さんがある程度の量を少しずつ増量して食べられるようになってきています。約300例が治療中で,臨床的に寛解に至った症例も増加してきました。アナフィラキシーを起こす可能性のある患者さんに対しては予防法、アドレナリン自己注射(エピペンR)を含めた緊急時の対処法や栄養不良にならないような除去食指導を行なっています。

 アトピー性皮膚炎の治療として,重症例の入院治療や難治症例での教育入院を行っています。気管支喘息患者の治療では,患児・家族に対する臨床心理士による心理的ケアを含めた入院治療,呼吸理学療法,手術前後の管理を行っています。アレルギー性鼻炎(スギ、ダニ)では,舌下免疫療法にも対応しています。新生児・乳児消化管アレルギーに関しては消化器科と連携して診断・治療に当たっています。薬物アレルギー患者への薬物負荷試験やアレルギーのために予防接種が難しいと思われる患者さんでも,検査を実施したうえで予防接種を行っています。

対象疾患

  • 気管支喘息
  • アトピー性皮膚炎
  • 食物アレルギー
  • アレルギー性鼻炎
  • アレルギー性結膜炎
  • アナフィラキシー(食物依存性運動誘発アナフィラキシーを含む)
  • 蕁麻疹
  • 新生児・乳児消化管アレルギー

年度別食物負荷試験件数

190416アレルギー科2018年HPの図

主な疾患

  • 食物アレルギー
     食物アレルギーとは、体にとって栄養になるはずの食物に対して、免疫がアレルギー反応をおこして有害な症状を起こすことをいいます。診断のためには詳しい問診と血液検査や皮膚検査を行った上で、食べて症状がでるかどうか確認する検査=「食物経口負荷試験」が必要です。また、いったん食物アレルギーと診断をされた方でも、①症状無くどの程度まで食べられるかを確認する目的や、②食物アレルギーが治ったかどうかを確認する目的でも食物経口負荷試験が行われます。当院では安全性に配慮し、少量から開始し段階的に食べる量を増やす食物負荷試験を行っています。「正しい診断に基づいた必要最小限の食物除去」を目指して診療を進めています。

  • 気管支喘息
     季節の変わり目や風邪をひいたときなどに、気管支が狭くなって呼吸が苦しくなったり、「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」の呼吸音を繰り返したりする病気です。気管支喘息が落ち着かないと入院や救急受診が必要になったり、運動が思うようにできなかったり、大人になってからも喘息を持ち越す可能性が高くなったりします。呼吸が苦しい時の治療も重要ですが、苦しくならないように予防することがとても大切です。患者さんの年齢や喘息の状態に合わせて、できるだけ無理なく続けられるような治療を行っています。

  • アトピー性皮膚炎
     痒みのある湿疹が慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎の皮膚はバリア機能が低下しており、外部からの刺激が簡単に皮膚の中に入ってきてしまいます。その結果炎症が起こり、皮膚が赤くなったり、痒みが出たりします。治療は薬物療法、スキンケア、悪化要因の対策を適切に行うことによって皮膚のバリア機能の回復を目指します。現在は食物アレルギーの成立にアトピー性皮膚炎が深く関わっていると考えられており、乳幼児のうちから湿疹をしっかり治療する重要性が認められてきています。
アレルギー疾患についての情報

Q&A

Q.食物経口負荷試験はどのように行われていますか?

A.
 当院では安全に配慮し原則入院で行っています。症状が出た場合はその程度に応じて内服薬、吸入、注射などで対応します。詳細は外来受診時に、担当医へお尋ね下さい。

Q.食物アレルギーについて、他の病院であれもこれも除去と言われています。栄養不良が心配ですが大丈夫でしょうか?

A.
 成人と異なり、こどもは成長する過程にあるため、本当に除去が必要な状態なのかどうかを正確に評価する必要があります。当院では食物経口負荷試験をはじめとした検査で本当に除去が必要かどうかを診断しています。また、管理栄養士による栄養指導も行っており、食物除去を余儀なくされる患者さんが栄養不良とならないようサポートします。

Q.経口免疫療法とはどのような治療ですか?

A.
 多くの食物アレルギーは成長とともに食べられるようになることが期待できますが、一方で年齢が高くなっても食べられるようにならない患者さんもいます。また、少量の食物摂取で強いアレルギー症状が出てしまう重症な患者さんは日常生活で大きなリスクを抱えながら生活しなくてはなりません。このような患者さんに少量から計画的に食物摂取をしてもらう治療が経口免疫療法です。体はアレルギーの原因となる食物を決められた量を計画的に(毎日)食べることにより、アレルギー反応が起こりにくい状態となります。これを利用して食べる量を増やしていきます。しかし、治療には長期間食べ続けなければなりません。また、治療に伴いなんらかのアレルギー反応が起こる危険性を伴うことがあります。そのため、当科ではリスクを十分説明の上、常備薬(内服薬、吸入薬、エピペン)処方の上、治療に参加してもらうことになります。

Q.アトピー性皮膚炎で入院が必要ですか?

A.
 重症のアトピー性皮膚炎では入院が必要になる場合があります。痒みによって夜十分に眠れないと、身長の伸びが悪くなったり、日常生活で集中力がなくなったりすることがあります。顔に症状がある場合には、白内障など眼の合併症のため視力に影響が出ることがあります。乳幼児では全身状態の悪化、成長・発達への影響が出ることがあるため、状態により担当医が治療のための入院をお勧めします。また、当院ではアトピー性皮膚炎に重要なスキンケア方法や軟膏塗布の方法の指導、アトピー性皮膚炎の理解を確認する目的で短期間の「教育入院」も行っています。

Q.気管支喘息で治療を受けていますが喘息の症状が思わしくありません。何か他の治療はありますか?

A.
 気管支喘息の治療は内服のほかに、吸入による治療が非常に重要です。当院では吸入治療への反応が不十分な気管支喘息患者さんに、医師・薬剤師・看護師からの吸入指導を行い、有効な治療ができているか確認を行います。内服や吸入の治療を適切に行なっても病状が思わしくない場合などには分子標的治療薬による外来定期注射での治療を行っています。

ドクター紹介

三浦 克志 みうら かつし
職名科長
診療領域・専門領域アレルギー疾患
資格等東北大学医学部非常勤講師
日本小児科学会指導医・専門医
日本アレルギー学会指導医・専門医
ICD(infection control doctor)
日本アレルギー学会代議員,倫理委員会委員
日本小児アレルギー学会,理事,評議員,編集委員
 
堀野 智史 ほりの さとし
職名部長
診療領域・専門領域アレルギー疾患
資格等日本小児科学会指導医・専門医
尾﨑 理史 おざき あやふみ
職名医師
秋 はるか あき はるか
職名医師(フェロー)
宇根岡 慧 うねおか けい
職名医師(フェロー)
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