診療科・部門紹介

発達診療科

診療内容

 28年度からは整形外科医が担う新リハビリテーション科が運動リハビリテーションを行うので,27年度までのリハビリテーション科は発達診療科として発達の遅れや偏りを中心に診療を行うことになりました。

 発達診療科は発達の遅れや偏りのあるお子さんの生活指導をしています。できないことを克服していくよりもできることを広げていく方が大切だと考えています。障害と決めつけるのではなく,家庭の中や通園施設や統合保育や幼稚園で使える道具を利用して,お子さんの発達を伸ばし偏りを補正していくことを,親御さんと一緒に考えていきます。当科の特徴は紹介いただいてからの待ち期間が1か月以内と短いことです。

 発達の遅れや偏りは運動面(脳性麻痺やダウン症)だけでなく,ことばやコミュニケーションの問題(精神発達遅滞や自閉症)や学習面(学習障害やADHD)にも対処しています。とくに10%もいるとされる発達障害にくくられる自閉症・ADHD・学習障害に対しては県内に診断だけでなく対応の仕方まで相談にのる施設が少ないので,多くのこどもたちを紹介してもらっています。

 こどもの発達とは,こどもの発達状態のみで決まるものでなく,家庭環境や教育・生活環境など,こどもを取り巻く様々な要因が組み合わさって生まれる成果です。また,発達の問題にはしばしば心の問題が深く関わってきます。当科では,心身の成長発達に関して,こども本人を含めた家族全体の包括的な治療やフォローアップ,そして養育に関わる方々との共同したトータルサポートを理念としています。

 通園施設や統合保育や幼稚園に通いながら,こども病院の療養プログラムを共有してもらうこともありますし,学校教諭たちと学校での対応法について協議していくこともあります。

 療法士たちと協議し必要があれば,運動面は理学療法士,認知面(遊びや学習)は作業療法士,言語面と摂食は言語聴覚士にオーダーし,一緒にみていきます。また地域にある療育機関(ここねっと・マーブル・エス空間・ティーチ宮城など)と連携をとりながら,親子の支援をしています。

 充分な評価をした上で,どのような生活の中で発達を伸ばしていくかに重点を置いています。かつてのリハビリテーションは訓練室で行うものが主体で,訓練室で良好な姿勢や歩容がとれても,家庭に戻ると,もとの状態に戻ってしまうことが多いのです。現代のリハビリテーションとは,家庭の中の空間を考えて,育児の中でどのようなプログラムをたてていくかが重要なのです。

 また,病棟ではリハ医2人と理学療法士2人とで毎週1回NICUを回診し,36週以下または1500g以下で出生した低出生体重児とリスク児を38週齢の時点で評価し,必要があればその時点からポジショニングなどの理学療法を開始し,修正4か月齢で外来評価につなげ,7か月,10か月,1歳,1歳半から3歳までは6か月毎に,就学までは1年毎にフォローアップしています。理学療法士とともにリハ医がNICUを回診しているこども病院は全国で当院だけです。

 病棟業務として入院中のリハビリテーションは①血液腫瘍科や総合診療科の廃用性萎縮の理学療法,②重症心身障害児の胸部理学療法,③摂食障害の摂食指導,④神経疾患に対する理学療法と作業療法があげられ,リハ医と療法士と主治医との間で,隔週でカンファレンスを開き情報を共有し,こどもたちの回復をめざしています。

対象疾患

  • ことばの遅れ
  • 運動発達の遅れ
  • 精神発達の遅れ
  • 脳性麻痺
  • 低出生体重児のフォローアップ
  • 自閉症スペクトラム
  • 注意欠如多動症(ADHD)
  • 学習障害
  • ダウン症
  • 不登校
  • 心身症
  • その他,心の諸問題

ドクター紹介

奈良 隆寛 なら たかひろ
職名科長
診療領域・専門領域発達障害
資格等日本小児科学会専門医
日本小児神経学会専門医
涌澤 圭介 わくさわ けいすけ
職名部長
資格等

日本小児神経学会専門医
日本小児科学会専門医
EMDR治療者認定
TFT診断セラピスト
ADIR 研究使用認定
ADOS2 研究使用認定
DISCO 使用認定
東北大学加齢医学研究所応用脳科学研究分野非常勤講師
浜松医科大学子どものこころの発達研究センター非常勤講師
厚生労働省認定医師研修指導医

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