栄養サポートチーム(NST: Nutrition Support Team)

活動方針

NSTは、診療科、部署、職種、委員会の垣根を越えて、患者さんの栄養療法(ケア)の質の向上と高い治療効果を得るための活動を行いながら、適切な栄養管理を行うためのさまざま研究や企画を行っています。

活動方針

1 事前会議(隔週火曜日16時から)

栄養学的にリスクが高い判断された患者さんのピックアップ、NST介入依頼の確認、などを目的として、症例検討会議の前に行っています。

2 症例検討会議(隔週火曜日16時から)

事前会議で対応が必要と判断された患者さんを対象として、最適な栄養療法をまとめ、主治医などに提案しています。

3 NST勉強会の開催

院内職員の栄養に関する知識と技術の向上を目的として、先進的な取り組みをされている病院などから講師をお招きし、情報共有する機会を設けています。

4 季刊誌 『MCH NST News』

院内職員向けに、普段の業務に身近な栄養の疑問などをテーマにとした季刊紙を発行し、栄養に関する啓発活動を行っています。

5 NSTから発信するプロジェクト

胃瘻からのミキサー食導入の標準化

胃瘻からのミキサー食注入を導入する流れが、診療科ごとに異なっていた経緯を踏まえ、2015年度にNST胃瘻からのミキサー食検討チームを立ち上げ標準化を図りました。

肥満対策ワーキンググループ

臨床研究として2016年度に肥満対策ワーキンググループを立ち上げ、継続して取り組んでいます。

構成メンバー

医師・歯科医師、管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、歯科衛生士、褥瘡対策委員会、感染制御チーム、事務職員等の総勢約40名で活動しています。

呼吸サポートチーム(RST: Respiratory Support Team)

活動方針

RSTは、呼吸療法と呼吸ケア(人工呼吸療法、酸素療法、呼吸リハビリテーション、吸引などの気道管理など)を安全に提供すること、その医療の質の維持・向上を目的とした多職種による院内横断的なチームです。

活動内容

人工呼吸器を装着している患者さん、各部署からコンサルテーションを受けた患者さんを対象として、週1回程度病棟ラウンドを行っています。
また、呼吸療法・呼吸ケアに関する勉強会の開催、マニュアルの作成と更新などを行いっています。

構成メンバー

医師、看護師、臨床工学技士、理学療法士などが主なメンバーです。
各病棟のリンクナースと一緒に活動しています。

 

緩和ケアチーム(PCT: Palliative Care Team)

活動方針

PCTは、患者さんとご家族のからだや心の痛みを和らげるための実践、各診療科のサポート、院内スタッフへの教育・研修を目的とした多職種による院内横断的なチームです。

活動内容

各部署からコンサルテーションを受けた方を対象にラウンドを行い、月1回の定期的なチームカンファレンスで情報を共有しています。ラウンドは患者さんの状態に応じて訪問回数を調整しています。また、小児緩和ケアに関する勉強会の開催、院内の小児緩和ケアマニュアルの作成や改定などを行っています。

構成メンバー

医師、看護師、薬剤師、チャイルドライフスペシャリスト、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど20名弱の多職種で活動しています。

性分化疾患(DSD:Disorders of Sex Development)チーム

活動方針

DSDチームは、性分化疾患の患者さんとそのご家族を長期的に、そしてさまざまな視点からフォローアップするために活動しています。患者さんの成長過程において、意思決定をサポートすることなどを目的に、多職種で構成されています。

活動内容

外来受診時の診察同席や面談、患者さんへの説明補助を行っています。
また、多職種カンファレンスで症例検討を行っています。

構成メンバー

医師(泌尿器科、内分泌科、遺伝科)、看護師、遺伝カウンセラー、臨床心理士が主なメンバーです。さまざまな職種でフォローしていくことによって、患者さんの年齢や理解度に応じた説明、日常生活での困りごとへの相談にも、対応できるようになると考えています。

成人移行期支援チーム(TST: Transition Support Team)

活動方針

TSTは、成人移行期にある患者さんが自立し、年齢相応の疾患についての理解、薬剤や体調の管理、社会参加のためのコミュニケーションが行えるようになることを目的としています。 疾患の種類や発症時期、患者さんの特性などによって成人移行期支援として介入するタイミングはまちまちですが、移行期を迎えた個々の患者さんにとって、最も適切な医療は何であるかを患者さんやご家族と一緒に考えていくことが重要です。成人診療科への転院だけを目的とするわけではなく、ご家族からの支援のみならずさまざまな社会的支援を受け、多くの人と協力しながら、患者さん自身が自分らしい人生を送ることができるような体制を整えるべく支援を行っていきます。

※成人移行期とは
小児診療から成人診療へと移り変わる段階のことを指します。移行期患者さんは同年代の若年成人に比べて社会経験が乏しく未成熟になることもあり、その場合は社会適応に困難を生じやすいと言われます。年齢や制度上は成人診療科での治療・通院が望ましいにも関わらず、成人診療の環境になじめないこともあります。このような問題に対応するために、患者さんの自立を促し、年齢相応の疾患についての理解、薬剤や体調の管理、社会参加のためのコミュニケーションなどについての支援が必要となります。

活動内容

成人移行期支援に必要な「成人移行期支援プログラム/移行計画」の作成や、各部門の調整、支援活動の普及などを多職種で協働して行っています。

構成メンバー

医師、看護師、薬剤師、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、遺伝カウンセラー、チャイルドライフスペシャリスト、管理栄養士などが主なメンバーです。 主な職種の大まかな役割を以下に示します。

職種 役割
医師 患者の発達段階に応じて十分な疾病教育を行う。
看護師 外来看護師が成人移行期支援外来に関わり、病棟看護師は疾患専門性に応じた対応を行う。
薬剤師 発達に応じた服薬指導と自己管理が可能な服薬支援を行い、薬剤の効能・効果、副作用の説明、服用・使用方法の指導と支援を行う。院外調剤薬局と連携し、服薬状況の把握と支援要請を行う。
臨床心理士 患者さんの知的発達の特徴、精神発達や自己イメージを把握するために心理検査を必要に応じて行う。その際に家族関係について聴取し、患者さんのストレス耐性や親子関係等を把握する。
成育支援局スタッフ 医療ソーシャルワーカー、遺伝カウンセラー、チャイルドライフスペシャリスト等が連携し、各専門分野の知識や技術を発揮し、患者さん・ご家族・院内外の関係者との調整を図る。

成人移行期支援外来案内はこちら

感染制御チーム(ICT:Infection Control Team)

活動方針

感染管理室の下部組織の位置づけで、院内感染に対する具体的な調査、指導、監視を行う実働組織として設置されています。

活動内容

主な活動内容は以下のとおりです。

  1. 細菌検査に係る状況等を記した菌検出状況レポートを週1回程度作成し報告する。また、アウトブレイクへの迅速な対応を行う。
  2. 各種サーベイランスを実施し、院内感染発生状況の継続的なデータ収集と分析、結果報告および介入することにより、感染対策の評価と改善を行う。
  3. 院内感染対策マニュアル(標準予防策・感染経路別予防策・職業感染予防策・病態別感染対策・部門別感染対策・ファシリティマネジメント・抗菌薬適正使用等)を作成し、各部署に配布の上指導を行う。また、マニュアルの内容は、定期的に見直し改訂する。
  4. 全職員を対象とした院内感染対策研修会を年2回程度行う。
  5. 院内ラウンドを週1回程度行い、院内感染防止対策実施状況の把握・指導を行う。
  6. 職業感染の防止(針刺し切創事故、流行性ウイルス性疾患など)

構成メンバー

医師10名、看護師8名、薬剤師2名、臨床検査技師2名、放射線技師1名、保育士1名、事務職員1名

抗菌薬適正使用支援チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)

活動方針

感染管理室の下部組織の位置づけで、治療効果の向上、副作用防止、耐性菌出現のリスク軽減、医療費の抑制を目的として抗菌薬の適正使用を支援する実働組織として設置されています。

活動内容

主な活動内容は以下のとおりです。

  1. 抗菌薬適正使用に関するモニタリング対象を設定し、適切な検査を実施確認の上、抗菌薬の種類の選択や用法・用量(PK-PD、TDM)等の治療期間のモニタリングを行い、早期に介入・主治医へのフィードバックを行い、診療録に記録する。
  2. 感染症例の抗菌薬に関するコンサルテーションに対応し、主治医に助言を行う。
  3. 患者の起炎菌を特定するために、適切な検体の採取方法と培養検査の提出を推進する。
  4. 抗菌薬の使用状況、届出制特定抗菌薬の使用状況、耐性菌発生状況等を把握し、感染対策委員会で報告し、定期的に評価する。
  5. 年2回程度の職員研修や広報誌等により、最新の情報を職員へ提供するとともに、教育・啓発活動を行う。
  6. 抗菌薬適正使用マニュアルとアンチバイオグラムの改訂を随時行い、活用方法について周知する。
  7. 抗菌薬使用量や感受性率の調査を積極的に行い、抗菌薬曝露による耐性菌出現の抑制に努める。
  8. 使用可能な抗菌薬の種類、用量等について定期的に見直し、必要性の低い抗菌薬について使用中止を提案する。

構成メンバー

医師4名、看護師2名、薬剤師2名、臨床検査技師2名

コンサルテーション依頼方法

感染症科医師による医療施設からの抗菌薬適正使用に関するコンサルテーションを随時受けています。

褥瘡対策チーム(WOC:Wound Ostomy Continence)

活動方針

患者さんのQOLの向上を目指して、院内の多職種が連携し、定期的に褥瘡回診やチームカンファレンス、専門的な立場で積極的に意見交換を行い、総合的な褥瘡発生防止策や予防策、治療を行います。

活動内容

  • 褥瘡回診(適切な治療・ケアの実施・指導、栄養状態の把握やポジショニングのアドバイス)
  • 褥瘡対策カンファレンス(褥瘡ハイリスク患者、深い褥瘡・創傷患者の情報共有)

構成メンバー

  • 褥瘡対策専任医師(形成外科医師)
  • 褥瘡管理者(皮膚・排泄ケア認定看護師)
  • 看護師
  • 薬剤師
  • 臨床検査技師
  • 管理栄養士
  • 理学療法士
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