看護部長あいさつ

看護部長

すべてのこどもの命が輝く看護の実現へ

看護部長  本地 眞美子

宮城県立こども病院は、東北地方で唯一の小児専門病院として、県内外からこどもたちを受け入れています。受療されるこどもたちは胎児にはじまり、新生児から成人までと年齢層は幅広く、成長発達段階に合わせた関わりと看護が行えるよう他の専門職と協働して技能を高め合い、こどもの持てる力を引き出す関わりを大事にしています。
バイタルサイン測定一つとっても、年齢に応じた適切な器具を用い、啼泣や体動を考慮したタイミングで実施、その結果をアセスメントすること、また、このケアが家族に及ぼす影響を考えるなど、日常ケアの中にもこどもの権利を尊重した小児看護の技を発揮できる場面がたくさんあります。また、重症者や遠方からの長期入院などご家族の不安が高まる状況も多くあり、こどもたちへのケアだけではなく、家族の中で育つこどもたちであるという視点を大切にしてきょうだいやご家族に寄り添い、あたたかな看護を提供することを目指しています。
2016年3月に施設統合があり、医療型障害児入所施設として療育という医療と生活支援と相談機能を強化した在宅医療支援を担うことになりました。ご家族が障害を受け入れ、個性豊かでゆっくりとしたこどもの成長を楽しむことができるよう支援しています。また、地域で安心してこどもと家族が生活していくために必要な医療・保健・福祉・教育の連携を図るシステムつくりにも力を入れています。
高度で複雑化している医療の中で、安全・安心な看護を提供するために、2名の看護師がパートナーとして看護実践を行うPNS®(パートナーシップ・ナーシング・システム)を導入しました。相談相手がいつもそばにいて、その場で話し合って看護の方針を決められるため、経験の少ない看護師も安心してこどもたちに向き合うことができます。
看護職としての倫理観を持ち、こどもと家族の人権を尊重し、質の高い看護の実践に向けて互いを尊重し、思いやり、主体的に行動できる看護職員を育成して、すべてのこどもの命が輝く社会を創造する一員としての役割を果たして参ります。

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