総動脈幹症 Truncus Arteriosus(TA)
通常、心臓の左心室から大動脈が、右心室から肺動脈が出ますが、この病気では左心室から一本の総動脈幹が出て、その総動脈幹から肺動脈が分岐します。そのため、肺の血流が過多になり、心不全を発症します。
通常、新生児期に肺血流を制限する手術(肺動脈絞扼術)を行い、その後、心臓や肺の条件が良ければ、肺動脈を総動脈幹から切り離し、右心室から人工の導管などを用いて肺血流を導き、心室中隔欠損を閉鎖する手術(ラステリ手術)を行います。
約3割に、大動脈弁に相当する総動脈幹弁に異常があり、逆流が多い場合は、弁の形態を整える手術を行います。