- 当科について
- 主な治療内容
- FAQ
- 医師の紹介
地域周産期母子医療センターの役割として、「切迫早産」や「妊娠高血圧症候群」などで早産になりそうな妊婦さんの入院を受け入れています。また、「常位胎盤早期剥離」などで急いで処置が必要な妊婦さんの搬送を引き受けています。
妊婦さんのエコー検査などで赤ちゃんやその周りに病気が疑われた時、紹介を受けて診断の手助けや管理を行います。胎児期に赤ちゃんへの治療法があるような疾患では、必要に応じて治療を行います。
(主な治療内容 > 胎児診断・治療の欄を参照ください)
また、遺伝カウンセリングも実施しています。妊娠を希望するご夫婦やそのご家族に病気がある時など、生まれてくる赤ちゃんが病気になりやすいのかどうか知りたい方に情報を提供します。必要に応じて、妊娠中に羊水検査や絨毛検査などを行うこともあります。出生前診断も実施しておりますが、かかりつけ医と相談の上、ご検討ください。
(主な治療内容 > 出生前診断の欄を参照ください)
いつも服用している薬が妊娠や赤ちゃんに影響するかどうか心配だったり、妊娠中に服用した薬が妊娠や赤ちゃんにどういった影響があるか心配している妊婦さんに、国立成育医療研究センターと協力し、蓄積されたデータから情報を提供する事業の協力をしています。また、放射線が妊娠に与える影響についての相談も受け付けています。
国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター
妊娠と被爆に関するリンク
学術的な取り組みとして、2010年から東北大学大学院の連携講座(医学系研究科 先進成育医学講座 胎児医学分野)を開講し、胎児の循環動態の評価などいくつかの研究を行い、学会や論文などで結果を発表しています。また、胎児の骨系統疾患の病態生理や出生前診断に取り組んでいます。
胎児骨系統疾患フォーラム
東北大学 室月研究室
教育・地域医療・社会貢献として、新生児蘇生のためのプログラムNCPR(Neonatal Cardiopulmonary Resuscitation)や、産科救急処置のためのプログラムALSO(Advanced Life Support in Obstetrics)の講習会の主催や、胎児心エコーの実技講習会を主催しています。
NCPR
ALSO
施設認定
日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医暫定研修施設
(施設区分:基幹研修施設)
日本超音波医学会認定超音波専門医研修施設
胎児診断・治療
双胎間輸血症候群
1つの胎盤を分け合っている双子(1絨毛膜双胎)の15%くらいに起こります。血液がたくさん来る方の赤ちゃんは羊水過多、心不全を起こし、血液があまり来ない方の赤ちゃんは羊水過少、発育不全を起こします。二人をつないでいる胎盤上の血管を潰すことで原因が除かれます。
双胎間輸血症候群に対するレーザー治療について
メディカルレビュー社より使用許諾


胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)のイラスト、および術中写真
胎児胸水
赤ちゃんの胸の中に水が溜まってしまう病気です。水が増えていくと血液のめぐりが悪くなり、赤ちゃんが浮腫んで具合が悪くなることがあります。赤ちゃんの胸の中と羊水腔をつなぐシャントチューブを通します。
胎児胸腔・羊水腔シャントチューブ留置術の実施に関してのご説明

胎児胸腔羊水腔シャント術

シャントチューブ
胎児貧血
妊婦さんの血液の中の抗体やウィルスによって、赤ちゃんが貧血になることがあります。お腹の中の赤ちゃんに輸血が必要なことがあります。
胎児輸血の実施計画
胎児不整脈
赤ちゃんの心臓のリズムがとても速かったりとても遅かったりします。速すぎても遅すぎても治療が必要で、妊婦さんにお薬を飲んでもらったり点滴をしたりします。
胎児不整脈に対する母体薬剤投与に関してのご説明
胎児ウィルス感染
サイトメガロウィルスなどに感染した赤ちゃんに、免疫グロブリンを使用した胎児治療を行います。
免疫グロブリンを用いた先天性ウイルス感染症に対する胎児治療の実施に関してのご説明
無心体による心不全
1つの胎盤を分け合っている双子(1絨毛膜双胎)の赤ちゃんの片方の異常によって、元気な赤ちゃんが心不全になる稀な病気です。ラジオ波を使用して胎児治療を行います。
無心体双胎に対する超音波ガイド下ラジオ波焼灼術の実施に関してのご説明
尿路閉鎖
尿道が狭くなっているか閉じていると、羊水が少なくなって膀胱が拡張します。羊水がないと肺が育たないため、膀胱と羊水腔の間にシャントチューブを通します。
胎児尿路・羊水腔シャントチューブ留置術の実施に関してのご説明
左心低形成
左心室が小さいために生まれた後の治療が必要となる心臓病のお子さんの胎内治療として、妊婦さんに酸素を吸入してもらいます。
左心系の低形成に伴う胎児心疾患に対する母体酸素投与の実施に関してのご説明
出生前診断
現在、一部の疾患では出生前に診断・治療することができるようになってきましたが、検査の種類や対象となる疾患は様々で正しい情報提供を受けることがとても重要です。 健康なわが子を出産することは誰しもに共通した願いだと思います。しかし、どのような検査を行ってもそれを100%かなえることはできません。我々はそういった患者さんに寄り添い、情報提供する場として遺伝カウンセリングにも力を入れています。
当院で行っている出生前診断
- 妊娠初期・中期 超音波検査
- コンバインド検査(NT計測、血清マーカー)
- 羊水検査
- NIPT(新型出生前診断、母体血胎児染色体検査)
- 遺伝カウンセリング(検査に関する相談や情報提供)
受診方法
- かかりつけ医を通しての外来予約
- NIPT:かかりつけ産科医がFAXで予約取得
- NIPT以外:かかりつけ産科医が電話で予約取得
- かかりつけの産科医師が記載した紹介状の持参
- 夫婦もしくはカップルが二人そろって受診すること
外来日
- NIPT:毎週火曜日午後(2019年11月現在)
- NIPT以外:毎週火曜日午後以外の午後適宜
受診の際のお願い
患者さんやご家族が、電話で直接予約や相談することはできません。
夫婦もしくはカップルそろっての受診が必要です。
夫婦以外の家族が一緒に受診できません。(検査に関する情報提供や検査手技には長時間を要するので、特に小さなお子さんを連れての受診はできません)
当科ではさまざまな業務との関係上、NIPT外来枠の複数日開設が困難です。その中で、ひとりでも多くの方に受診していただくため、こちらから指定した予約日時での受診をお願いいたします。
よくある質問とその答え
- 産科医療補償制度について知りたいのですが。
-
こちらをご覧ください。
室月 淳
むろつき じゅん
職名 | 科長 兼 循環器センター |
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資格等 | 日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医 日本超音波医学会認定 超音波専門医・指導医 日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)指導医 日本周産期・新生児医学会 NCPRインストラクター 周生期医療支援機構 ALSOインストラクター 日本産科婦人科学会 評議員 日本周産期・新生児医学会 評議員 日本胎児治療学会 幹事 日本妊娠高血圧学会 評議員 日本産婦人科超音波研究会 世話人 日本超音波医学会東北地方会 幹事 など |
宮下 進
みやした すすむ
職名 | 部長 |
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資格等 | 日本産科婦人科学会認定 専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(新生児)専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医・指導医 日本超音波医学会 専門医・指導医 日本人類遺伝学会 臨床遺伝専門医 日本胎児心臓病学会 胎児心エコー認定医 |
石川 源
いしかわ げん
職名 | 部長 |
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資格等 | 日本産科婦人科学会認定 専門医・指導医 日本周産期・新生児医学会 周産期(母体・胎児)専門医 麻酔科標榜医 |
今井 紀昭
いまい のりあき
職名 | 部長 |
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桃野 友太
ももの ゆうた
職名 | 医長 |
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